■ 『住之江競艇場』の解説
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住之江競艇場(すみのえきょうていじょう)は、大阪府大阪市住之江区にある競艇場である。対岸は新なにわ筋で、これを挟んで向かい側 (東側) に大阪護国神社および住之江公園がある。
概要
狭山競走場が前身であるが、経営難や水面として利用していた狭山池の干ばつが要因となり1956年(昭和31年)4月10日をもって狭山競走場が閉鎖されると、後を引き継いで開設され、1956年(昭和31年)6月19日に初開催された。
住之江競艇場の所在地である大阪市は現在主催しておらず、大阪府都市競艇組合(堺市・岸和田市・豊中市・東大阪市・池田市・吹田市・泉大津市・高槻市・貝塚市・守口市・枚方市・茨木市・八尾市・泉佐野市・富田林市・寝屋川市の16市で構成する一部事務組合)と箕面市とが主催施行者として別々に開催している。各種施設を保有・運営するのは住之江興業株式会社(南海電鉄グループ・当競艇場で行われるレースにラピートカップ、サザンカップがあるが、共に南海本線を運行する特急列車の愛称)。
この競艇場のみ、エンジンの取付けにおいてバック、トランサムのライナー調整が可能となっている。ライナーの調整有無および調整厚さは、チルト角・部品交換状況などと同じく、事前に発表される。チルト角調整範囲は-0.5から1.5度。
尼崎競艇場とは原則として開催日程が重複しない(年末年始や荒天中止の順延分を除く)。場所が隣接しているため客の奪い合いになるうえ、ボートピア神戸新開地及びボートピア梅田で住之江と尼崎を併売(他場でGIやSGが開催されると三場の併売になり、ファンが混乱するため)していることなどが挙げられる。常に多くの競艇ファンで賑わっていることから「競艇のメッカ」の異名を持つ。2008年度の勝舟投票券の売上高は蒲郡競艇場に次いで2位。
施設概要
住之江競艇場には大型映像装置として「ボートくん」(パナソニック・アストロビジョン)が設置されている。これは2006年に東京競馬場「新ターフビジョン」(三菱電機・オーロラビジョン)に記録を更新されるまで、「世界最大の大型映像装置」としてギネスブックにも登録されていた。レース実況に加え、二連勝複式・二連勝単式・三連勝複式・三連勝単式等の各種勝舟投票券オッズも表示され、更に選手への応援メール等も表示可能。この「ボートくん」は2004年3月に完成した。それまでは向正面の電光掲示で競走成績および2連勝単式勝舟投票券のオッズと配当金しか表示できず、2連勝単式以外の賭式オッズは大型映像装置(2面)を使わなければならなかった。「ボートくん」設置後は各種勝舟投票券賭式のオッズが自由に表示できる他、レース開催中は複数のカメラでレースの進行状況がつかめるように設計されている。当然、SG競走の場外発売時は当地の実況やオッズも表示している。映像装置の上には国旗、主催施行者(大阪府都市競艇組合、または箕面市)の旗、大阪府モーターボート競走会旗を掲揚するポールが3本設置されている。面積は667.09m²でテレビサイズに直すと2399型にも及ぶ為に大画面がレースをより一層、盛り上げる。右下にはPanasonicのロゴが記されている。
実況放送は、市岡学が務めている。目の前で繰り広げられる競走の一挙一動を過不足なく、沈着冷静にファンに伝えるアナウンス技量は非常に評価が高い。
また、レース開始を告げるCGアニメーションのクオリティが非常に高い。SG、GI競走では開催ごとにその競走にちなんだ特別製のものが用意されるほか、一般競走を含めた優勝戦には出場選手の艇番、氏名、顔写真が盛り込まれて放映される。2006年の賞金王決定戦最終日第12競走においては、出場選手6名が意気込みを語る出場者インタビューの肉声までもが収録されており、艇界最高のレースがこれから始まる、という観客の高揚感を一層盛り上げた。
締切り前には「ジャンピーラブ」という音楽が流れる(住之江競艇場HPからダウンロード可能)。癒し系のメロディで日本レジャーチャンネル (JLC) の住之江競艇場単独放送時にもこの曲が流されており、親しまれている。
スタンド最前列で観戦していると、6コース進入艇から水しぶきが飛んでくるほど水面との距離が近い。以前はSG競走の優勝者を祝うビクトリーファイヤークラッカーが打ち上がっていたが、周辺の住民から騒音等の苦情が寄せられたため、現在は行なわれていない。全てのレースにおいて先頭艇が決勝線に入線する際、発着板の後にある6方向の水上垂直発射装置が水を噴出する。
その他、場内の飲食施設が充実している。立食形式ではあるがすし屋も存在する。ほとんどの売店に鉄板があり、お好み焼き、タコ焼きは勿論のこと、もち(当たりもち)、ウインナー、洋食焼きなど、安価で食べられる。場内1マーク付近にある売店のホルモンが名物で、長い行列が出来ている事もある。ホルモンが無い時はイカゲソの串焼きを売っているが、こちらにもファンは多い。
マスコットはイルカの「ジャンピー」。枠色と同色の6頭で構成(それにちなんで「ダイスポジャンピーカップ」が行なわれている)。警備会社ヤマトによる「アクアコンシェルジュ」と呼ばれる警備及び接客スタッフがいる。2007年12月、南海電鉄の車両1編成にラッピング広告を施している。
コース概要
水質は工業用水を利用した淡水。曳き波が残りやすい水面であり、選手からは「ゴツゴツとして乗りづらい」という感想が良く聞かれる。また、インコースが非常に強い水面である。外側艇の選手がツケマイで攻めようとして、内側艇の反発に遭い対岸のフェンス近くまで飛ばされることを、ファンは1マークの向こう側にある神社をもじって「護国神社参り」と揶揄する。
1995年(平成7年)8月13日からフライング警報装置 (FKS) が使われていたが、2003年(平成15年)3月2日をもって廃止された。
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「ボートくん」
主要開催競走
企業杯(GIII)として、「アサヒビールカップ」が行なわれている。
新鋭リーグ戦は「飛龍賞競走」(サンケイスポーツ後援)と「ダイナミック敢闘旗」(スポーツ報知後援)が隔年で行なわれている。女子リーグ戦の名称は「モーターボートレディスカップ」。また、オール女子戦(格付けは一般戦)として、「ダイスポアクアクイーンカップ」が毎年行われている。
正月は「全大阪王将戦」、ゴールデンウィークには「ラピートカップ」、お盆には「大阪ダービー摂河泉競走」が行なわれている。この3競走は住之江をホームとする大阪支部所属選手が一堂に会し、見応えのある競走である。「オール大阪」と呼ばれる事もある。また一般競走においても、季節にふさわしいサブタイトルを付けて開催している。
例年、2月頃に周年記念 (GI) として「太閤賞」が行われ、さらに例年10月頃に「高松宮記念特別競走」が行われている。
GI「競艇名人戦競走」の第1回は住之江で開催された。なお、全国発売される競走(全SG競走、GI「新鋭王座決定戦競走」、「JAL女子王座決定戦競走」、「競艇名人戦競走」)のうち、「JAL女子王座決定戦競走」だけは一度も開催されていない。
過去のSG開催実績
- その他
1969年以降は毎年SG競走を開催(1988年4月にグレード制が導入される前のSGに相当する競走を含む)しているほか、「賞金王決定戦競走」の開催回数も全国最多である。
SG競走の開催回数は2007年に60回を記録し、2位の平和島競艇場(30回)を抑えて最多記録である。SG競走のうち、「笹川賞競走」「グランドチャンピオン決定戦競走」「オーシャンカップ競走」「賞金王決定戦競走」の第1回はいずれも住之江で開催された。また「賞金王シリーズ戦」を含む全てのSG競走が最低1回以上開催された。これは全国で住之江だけである。
- 今後のSG開催予定
- 第24回賞金王決定戦競走 2009年12月18日~23日
- 第25回賞金王決定戦競走 2010年12月18日~23日
ナイター開催
2006年(平成18年)7月8日よりナイター競走「住之江シティーナイター」を開催している(尚、この名前は一般公募で決まった)。
なお、このナイター競走の実施に伴い、2006年(平成18年)3月6日開催分(ブルースターカップ)より減音型モーターが導入された。
住之江競艇場におけるナイター競走の概要は以下のとおり。
- 開場 : 月曜日~土曜日(祝日含む。以下同じ)14:00、日曜日13:00
- 第1競走発走時刻 : 月曜日~土曜日14:58、日曜日13:58
- 第12競走(最終)発走時刻 : 月曜日~土曜日20:25、日曜日19:25
- ナイター開催時は北入場門を利用できない。
- 2009年は5月26日よりナイター開催が行なわれる。
住之江でのナイターSG開催実績はまだない。
公開FMアクアライブステーション
住之江競艇場内では、本場開催日の第1レーススタート展示~第12レース終了直後まで、ミニFM放送を実施している(86.7MHz)。パーソナリティーは主に内田和男の主宰するメディアターナーの所属アナウンサーやキャスターが、解説は元競艇選手が務めている。スタジオはイベントホール横のスペースで公開されており、解説者の1人は1マーク側のスタジオで展示航走の気配診断を行う。レースの予想および回顧のほか、優勝戦やドリーム戦など事前に公開選手インタビューが行われたときの録音再生や、直前のピット情報などが放送されている。また不定期に、第6レース発売中「選手ふれあいコーナー」と題し、大阪支部所属の現役選手をゲストに招いて数分間のトークショーを行うことがある。ゲストの選手はトークショー終了後、サイン会やファンとの写真撮影会を行うことになっている。
FMラジオの貸し出しは行っていないが、場内に数ヶ所設置されているスピーカーの前で放送を聴くことが可能。またテレドームでも聴取可能なほか、住之江競艇のインターネットライブでもこのFM放送が流れている。
2008年3月までは、非公開のスタジオから「FM住之江」の名で放送されており、パーソナリティーは上方落語家やアナウンサー、解説は元競艇選手で行われており、後半戦は関西スポーツ新聞記者も解説に加わった。また、予選日の後半レースや準優勝戦には当該競走出走選手の中から一人を選んでのインタビュー(収録は当日の朝)があった。また、SGやGI競走では喜多條忠などの特別ゲストが招かれることがあった。
- 公開FMアクアライブステーション
- 主なゲスト解説者
- 井上利明
- 泥谷重次
- 佃信雄
- 桂春若
- 主なパーソナリティー
- 内田和男
- 工藤浩伸
- 鹿島俊昭
- 濱野智紗都
- 荒田美希
大阪支部
競艇のメッカとして一際、多くのファンで賑わう住之江競艇場をホーム水面とする大阪支部は、古くから数々の名選手を輩出し、名実ともに競艇の歴史を支えて来た。昭和期には「インの鬼」の常松拓支や「浪速のドン」の長嶺豊らが活躍する中で、一際、輝かしい実績を挙げたのが「モンスター」の野中和夫 (現モーターボート選手会会長) である。
平成期に入っても、その強さは更に増して新たに「王者」の松井繁を筆頭に「怪物くん」の太田和美、「Mr.賞金王男」の田中信一郎そして「快速王子」の湯川浩司らのタイトルホルダーを輩出し、野中と田中は過去3度、松井は2度、太田は1度の賞金王決定戦優勝経験がある。さらにその下の世代も石野貴之などの逸材が切磋琢磨しており、今後も競艇界をリードしてゆく支部であることは必至である。