■ 『コム・デ・ギャルソン』の解説
コム・デ・ギャルソン(Comme des Garçons 、仏:少年のように)は、日本のファッションデザイナー・川久保玲が1969年に設立したプレタポルテ(高級既製服)ブランド。
概要
同ブランドの服作りにおける最も大きな特色の一つとして、服の表面に対し、ねじれや歪み、アシンメトリーといった大胆な手法を取り入れることにより、布の平面性とそこから可能な表現を追求している点が挙げられる。生地をあえてぼろぼろにして使ったり、セーターに穴をあけるなど、前衛的な表現が多く見られ、「乞食ルック」と言われた。80年代前半のコレクションの多くは白・黒を中心としたモノ・トーンで、こうした表現はそれまでのモードの常識を覆すものであったというのが通説である。しかし、モードの歴史を正確に追っていった時、黒という色はソニア・リキエル、ジャン・ポール・ゴルチェなどのデザイナーによって70年代末から取り入れられていたものであり、とりわけソニアは同時代において「黒のソニア」として注目されていた。こうした歴史を踏まえるならば、コムデギャルソンの色使いもまた、当時の時流に乗ったものであったと見ることができる。その後、「黒」がその流行によってありふれた色となったことで、黒の持つ「反抗」の意味が欠落すると、黒に替わり「赤」を用いるようになった。そして無彩色や暗色の使用を経て、性差を大胆に超える伸びやかでかつ斬新なデザイン等などにより、先進的な試みは国際的に高い評価を受け続けており、日本を代表するブランドのひとつとみなされている。また、ロバート・デ・ニーロなどをはじめとする世界各国のセレブリティに愛用されている。
北京オリンピックに向けSPEEDO(スピード)社が開発した水着「レーザー・レーサー(LZR Racer)」のデザインでコラボレーションしており、「心シリーズ」として展開され活動の幅を広げている。
2009年8月8日より、大阪路面店入居のビル2Fに「Six」と名づけたアートスペースをオープン。様々なアーティストとコラボレーションし、コム・デ・ギャルソンの視点で関西からアートを発信する新しい試みを行っている。
初回のアーティストは草間弥生。会期は2009年8月8日から同年11月8日まで。
開館時間は12:00から19:00まで。月曜定休
本社は東京都港区南青山。東京コレクション(1975年~)、パリコレクション(1981年~)に参加。パリなど世界各地において200を超える直営店をもつ。
主要デザイナー
デザイナーは現在4人。川久保玲、渡辺淳弥、栗原たお、丸龍文人。
同社社長を川久保が、副社長を渡辺がそれぞれ務め、デザイナーが経営面においても責任を持つという姿勢を明確にしている。
以下はそれぞれのデザイナーの手掛けるブランドである(2008年春夏現在)。
川久保玲
- COMME des GARÇONS
- 1969年発足。川久保玲のクリエーションを最も純粋な形で表出する、代表的なラインである。
- 2005年春夏「パンクバレリーナ」
- 2005年秋冬「ブロークンブライド」
- 2006年春夏「ロストエンパイア」
- 2006年秋冬「ペルソナ」
- 2007年春夏「キュビズム」
- 2007年秋冬「キュリオシティ」
- 2008年春夏「不協和音」
- 2008年秋冬「バッドテイスト」
- 2009年春夏「トゥモローズブラック」
- 2009年秋冬「ワンダーランド」
- 2010年春夏「反骨精神」
- COMME des GARÇONS COMME des GARÇONS
- 1993年発足。2005年春夏期よりrobe de chambreと統合。川久保の、変わらずに好きなもの、根本にあるエッセンスが表現される。コムコムと通称されている。
- COMME des GARÇONS noir
- いつ頃まで展開されていたかは不明。2005年秋冬期より再開。川久保の考える「noir」が表現される。
- COMME des GARÇONS HOMME PLUS
- 1984年発足。川久保がモードの冒険をメンズウェアのなかで展開するブランド。メンズのコレクションラインである。メンズの基本を押さえながら遊び心にあふれたデザイン。
- 2004年春夏「シンプルと実用」
- 2004年秋冬「彷徨える英国人」
- 2005年春夏「ピンクパンサー」
- 2005年秋冬「スポーツテーラリング」
- 2006年春夏「リップ&タン」
- 2006年秋冬「バッドボーイ」
- 2007年春夏「ゴールデンボーイ」
- 2007年秋冬「マイウェイ」
- 2008年春夏「スーパーインポジション」
- 2008年秋冬「タイムフォーマジック」
- 2009年春夏「ブラックイズベスト」
- 2009年秋冬「ファッションイリュージョン」
- 2010年春夏「ランダムコラージュ」
- 2005年秋冬よりCOMME des GARÇONS HOMME PLUS EVER GREENという以前のデザインを復刻・アレンジするラインをHOMME PLUS内に立ち上げた。2009年秋冬期にて終了。
- 2005年秋冬 「インサイドアウトサイド」(1998年秋冬)
- 2006年春夏 「ドッキング・ロック」(2000年秋冬)
- 2006年秋冬 「マジックオブバイアス」(1997年秋冬)
- 2007年春夏 「シークレットトレジャー」(2000年秋冬)
- 2007年秋冬 「ブラック」
- 2008年春夏 「サイケ」
- 2009年春夏 「カーブ」(2002年秋冬)
- 2009年秋冬 「ピンクパンサー」(2005年春夏)
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- COMME des GARÇONS HOMME DEUX
- 1987年発足。「日本の背広」をテーマに、素材から仕立てまで正統派に拘ったビジネススーツ。アヴァンギャルドと並行して行われるクォリティに対する挑戦。2009年秋冬期、新アドバイザーにユナイテッドアローズ上級顧問の栗野 宏文氏を迎え、"SUITS FOR THE HANDSOME MIND(ハンサムな心のためのスーツ)"をコンセプトとしてリニューアル。リニューアルを期に、ロゴ・タグデザインも一新された。リニューアル初回のテーマは"プレイ・ウィズ・フォーマル"。
- COMME des GARÇONS SHIRT
- 1988年発足、フランス生産のシャツ専門ブランドとしてスタート。近年はアイテム数を増やし、プリュスのエッセンスを、より着やすく表現したヨーロッパ向けの服作り。2004年春夏期からフレッド・ペリーとのコラボレーションを行っている。2009年春夏期にてフレッドペリーとのコラボは終了。
- COMME des GARÇONS 青山ショップオリジナル
- 1989年発足。服やバッグなど、青山店だけで販売する極めてレアなライン。一部は海外直営店をはじめ、2002年より京都店、2003年には大阪店、名古屋ラシック店などでもその一部を販売する。
- COMME des GARÇONS PARFUMS
- 発足年度は不明。香水のほかにもキャンドルやシャワージェル、インセンス(お香)などもある。また毎年クリスマスやバレンタインなどには特定のテーマに基づいた限定パッケージの香水や真空パック入りのTシャツ、バッグなどを発売する。
- COMME des GARÇONS PARFUMS
- 2001年発足。パリの香水ショップオリジナルとしてスタート。「SERIES 1:」から現在「SERIES 7:」までリリースされている(2005年秋冬期現在)。またパリ店ではコム・デ・ギャルソン初のチョコレート(SERIES 1:)なども販売されている。
- 10・corso・como COMME des GARÇONSオリジナル
- 2002年発足。服やバッグなど、ディエチコルソコモコムデギャルソンだけで販売する極めて希少なライン。一部は他の路面直営店などでも販売される事がある。
- PLAY COMME des GARÇONS
- 2003年発足。コム・デ・ギャルソンのキャラクターブランドとしてスタート。フィリップ・パゴウスキーによるデザインのハートのキャラクターがトレードマーク。
- COMME des GARÇONS 直営ショップオリジナル
- 2005年発足。服やバッグなど、直営ショップだけで販売するライン。扱われる直営ショップは、青山・ディエチコルソコモコムデギャルソン・丸の内・CORNER(伊勢丹新宿メンズ館2F)・EDIT(シブヤ西武4F)・静岡・京都・大阪・神戸・福岡・ラシック・ニューヨーク・DOVER STREET MARKET。
渡辺淳弥
- JUNYA WATANABE COMME des GARÇONS
- 1992年発足。当時、tricotのデザイナーであった渡辺淳弥が自分自身のクリエーションを発表するためにスタートした。1992年に東京、1993年にパリで最初のファッションショーを行う。
- JUNYA WATANABE COMME des GARÇONS MAN
- 2002年発足。ファーストラインとは全く違うコンセプトとして、ベーシックの追求をテーマにスタート。
- eYe JUNYA WATANABE COMME des GARÇONS MAN
- 2005年発足。原宿店(東京)、南堀江店(大阪)の直営店向けオリジナル・ライン。当初の2年間は「アウトドア」をテーマに展開中。尚、原宿店は2006年にコルソ内に、南堀江店は大阪路面店内に移転している。2007年秋冬から名古屋パルコ店でも取扱い開始。
- 現在の取扱店は新宿伊勢丹メンズ館店、渋谷西武店、渋谷PARCOパートI店、10 corso como、名古屋パルコ店、岐阜店、京都藤井大丸EDITED店、梅田阪急メンズ館店、大阪店、福岡店となっている。
- JUNYA WATANABE MAN bis
- 2009年発足。メンズで定番化しているシリーズをレディースサイズで展開しているレディースライン。2009年秋冬現在、ブルックスブラザーズ、リーバイス、ラコステ、トリッカーズとのWネームアイテム、ロゴTなどを展開している。
- 取扱店は少なく、10 corso como、渋谷PARCOパートI店のみの取扱いとなっている。
栗原たお
- tricot COMME des GARÇONS
- 1981年発足。コム デ ギャルソンより若々しいイメージで、着やすいアイテムがそろう。1987年から渡辺が、2003年から栗原が、デザインを担当する。
- tao COMME des GARÇONS
- 2005年秋冬期に発足。tricotのデザイナー・栗原が自分自身のクリエーションを発表するためにスタート。2005年、パリの自社フロアにて最初のファッションショーを行う。
デザインチーム
- COMME des GARÇONS HOMME
- 1978年発足。ベーシックなメンズのライン。着る人の個性を引き立てる服を提案。1990年から田中啓一(2003年秋冬期に退職)が、2004年春夏期より(2003年冬のコレクションから一部が)川久保玲・渡辺淳弥ほか4人のデザインチームによりデザインを担当する。
廃盤ライン
- COMME des GARÇONS HOMME(スペシャル)
- 1998年秋冬期まで展開。
- COMME des GARÇONS HOMME HOMME
- 1999年春夏期~2001年秋冬期まで展開。
- COMME des GARÇONS 青山twoオリジナル
- 1999年春夏期~2001年秋冬期まで展開。
- COMME des GARÇONS HOMME PLUS for District
- 2000年秋冬期~2002年秋冬期まで展開。ただし2005年秋冬期にて一部再開される。
- robe de chambre COMME des GARÇONS
- 1981年~2004年秋冬期まで展開。2005年春夏期よりCOMME des GARÇONS COMME des GARÇONSに統合される。
- JUNYA WATANABE COMME des GARÇONS MAN(PINK)
- 2003年春夏期~2005年秋冬期まで展開。
- PEGGY MOFFETT COMME des GARÇONS
- 2003年春夏期~2005年秋冬期まで展開。
- SPORTS COMME des GARÇONS HOMME PLUS
- 毎期一つのスポーツをイメージしたデザイン(2005年秋冬期ボウリング、2006春夏期ボクシング、2006秋冬期スキー)。2005年秋冬期~2006年秋冬期まで展開。
外部リンク
- ドーバーストリートマーケット
- filip pagowski - PLAY COMME des GARÇONSマークのデザイナーのWeb
- NUMBER 3 is the former COMME des GARÇONS Guerrilla Store +30210 Athens
■ 『コム・デ・ギャルソン』に 関連する人気アイテム
スタディ・オブ・コム デ ギャルソン | ||
さすがギャルソン!(参考になった人 1/1 人)
ファッション関係を学ぶものとして、ギャルソンについて学ぶことはマスト。読み進むうちに、さすがギャルソン!と思うことが次々に出てきて本当に参考になりました。一読をお勧めします。 何かを作る人、必見。(参考になった人 3/4 人)
なにかを作る人、必読です。たとえそれが衣装でなく、建築でもプログラムでも本でも音楽でもお酒でも。 コピーだらけのこの世の中でコム・デ・ギャルソンが常に作りつづけてきた新しい挑戦を極めてわかりやすく解説しています。またファッションビジネスにも一章を割いており、川久保玲が優れた企業人でありかつすべてを創造に向けるその姿勢を見ると、企業の存続と利益追求に明け暮れる今の会社が嫌になるかもしれません。 新しいものを作るということがどういうことか、創造するということはどういうことか、挑戦するということがどういうことか、平易かつ情熱的な文章で伝わってきます。 |
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自然で女の子受けのいい服を集めました | ||
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今女の子と飲んでるんだけど来ない?週末合コンどう? アナタは突然の誘いにどんな服を着ていきますか?
こういうときにはは女の子目線で選んだコーディネートが一番。 今なら 10,500円 以上で送料無料。 |
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madame FIGARO japon 2008年 5/5号 | ||
く、く、くるしい〜(参考になった人 7/7 人)
前号はおもしろかったが2号続けてファッション号で企画に詰まってしまったか… まず、表紙の色味が重い(初夏ですよーーー) さらに、中身がイマイチ伝わってこない そして、問題の中身。Parisと言ってもいろんなParisがあるけれど ここで提案しているのはParisというよりノスタルジックなヨーロッパって感じ ロマンティックオーガニックとでもいおうか 今年旬のビビッドとは何の関係もなく、GWを直前に控えた浮ついた気分 にもそぐわず... もう少しな感じでした |
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アンリミテッド:コム デ ギャルソン | ||
早急に文庫化するような編集者が必要かな?(参考になった人 4/33 人)
と、思わざるを得ないほど彼女の服飾イショウ同様に高価である。それ故、もっとスタイリッシュ、apres-avantーguaredetants的”かっこいい大人達の見本”としての雛形的。とも呼べよう他の追従を許さない、また、その国際性とパリロイヤル大の名誉教授でもある彼女、その等身大を多くの人に垣間見せる意味で、日本での低評価(彼女自身の判断とも思えるが、知らない業界人達などが主因かもしれないと、昨今の完全に理性を欠いた社会報道等に顕著)を克服的に教養付ける意味でも、文庫等廉価版販売での普及こそ、没個性的現代社会へのテーゼとなり得よう。と思った。 画質が…。そしてそれを覆せる言葉の数々(参考になった人 3/3 人)
動画としてのハイビジョンであれば綺麗なんでしょうが、 やっぱり印刷物としてでは圧倒的に解像度が足りません。 コレクションの写真なんかは、ブロックノイズが多く 低レートのストリーミング映像と同じようなもので、そこはとても残念です。 本の装丁はとても凝っており、プラスチックのクリアカバーと その下の印刷のずれにより見る角度により様々な表情をします。 内容はとても充実してます。 様々なデザイナーがコム デ ギャルソンまた川久保怜について語り、 川久保怜の言葉、今までの思い・製作環境・今の思い・これから と云った 事を断片的に織り交ぜた作りになっています。 もっと川久保さんの言葉が多く収録されていたらもっと良かったのに、とも思います。 収録されているデザイナーの名前だけでもざっと書きますと ゴルチエ ダナ・キャラン アレキサンダー・マックイーン ヴィクター&ロルフ W&LT カール・ラガーフェルド アズディン・アライア ポール・スミス そして渡辺淳弥 こんな言葉では陳腐でしょうが「錚々たる面々」の言葉の数々。 考え方・思想・また資料としての価値は十分にあります。情報量の多さに溜息すら出ます。 |
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■ 『COMME des GARCONS』の解説 by はてなキーワード
川久保玲(Rei KAWAKUBO)。慶応大学卒業。1969年、"コムデギャルソン"の名で婦人服の製造販売を開始。名前の意味は"少年のように"。73年、会社設立。75年、東京コレクション初参加。78年に"コムデギャルソン オム"がスタート。81年にパリ プレタポルテ・コレクションにデビュー。以来、専らパリを中心にコレクションを展開。
84年、"オム・プリュス"がスタート。86年、パリに"オム・プリュス"の直営店がオープン。87年、ビジネススーツラインの"オム・ドゥ"がスタート。88年、フランス生産のシャツライン、"シャツ"がスタート。94年からディフュージョンブランドも海外で販売開始。99年、"オムオム"がスタート。"オムオム"は2001 A/W限りで終了。
元恋人の山本耀司とともに、服飾の既成概念を崩した非構築的で斬新な表現手法は、多くの外国人デザイナーにも大きな影響を与えた。洋の内外を問わず、根強い人気を誇る。その魔法の手から繰り出される作品群は、デザイナー本人は好まない表現のようだが、まさに"アート"と称するに相応しい。黒を基調としたそのアイテムは、かつては"黒の衝撃"、"ジャパネスクカジュアル"などと呼ばれ、世界中から注目を浴びた。また、"カラス族"なる流行語も生んだ。
現在、コムデギャルソン、コムデギャルソン・オムプリュス、コムデギャルソン・オムドゥ、コムデギャルソン・シャツ、コムデギャルソン・ローブドジャンブル(robe de chambre)のデザインを川久保玲が、コムデギャルソン・オムのデザインを川久保玲と渡辺淳弥が、トリコ・コムデギャルソンのデザインを栗原たおが手がけている。
関連書籍
- アンリミテッド:コム デ ギャルソン(平凡社、2005年6月、ISBN:4582620256)
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